Reflections by Fr. Shay Cullen, - ジェシカの復活

 
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Subject: Reflections by Fr. Shay Cullen, - ジェシカの復活
Date: April 10th 2018

ジェシカの復活

Fr. Shay Cullen

2018年3月29日

 

ジェシカはフィリピンの市街地をさまよう、行き場のない子どもだった。人身売買業者に拾われ、あちこち連れていかれた先で、まるで日用品か何かのように外国人セックスツーリストたちに売られ、虐待された。ジェシカは、自分自身に起きていることが理解できなかった。当時14歳。レイプされ、搾取され、処女を奪われた。世の中を憎むようになったジェシカはやがて、自分は存在すらしていない、自分には何もない、そう感じるようになった。自分には未来も、今も、そして過去もない。あるのは絶望だけ。救出され、国の保護施設に収容されたジェシカは脱走を繰り返し、反抗した。そこにいたのは、攻撃的で荒れ狂い、憎しみと苦痛に満ちた、若く、無学の十代の少女だった。

 

ソーシャルワーカーたちは途方に暮れ、ジェシカをプレダのガールズホームに連れてきた。このホームは常にオープンで、見張りもいなければ、フェンスや高い壁もない。子どもたちがここを去ることは自由だが、ほとんどの子どもたちがとどまり、幸せな環境の中、生きることを選択する。ジェシカもまた、彼女自身の自由な意思でホームにとどまった。人として選択する自由、そして彼女が手にして当然の権利が与えられたからだ。その選択は、尊重され、肯定され、尊厳あるものとして受け入れらる。ジェシカは希望と励まし、そして支えを見つけた。

 

その後、ジェシカは進んでEmotional Expression Therapy(感情表出療法)に参加した。治療に使われる部屋の床や壁にはマットが敷き詰められている。その部屋で、幼少の頃から心の奥底に抱えていた、そして無残にレイプされ、虐待された時に湧き上がった痛みや苦しみ、失望、そして憎しみ、それらすべてを吐き出すように、ジェシカは声を上げて泣き叫んだ。

 

数週間後、ジェシカの自己に対する意識や認識に変化が現れた。自信を持てるようになり、そして、自分を虐待した犯罪者たちを起訴し、正義を見出そうと勇気を奮い起こした。ジェシカは強く、力を秘めた女性になっていた。彼女のその闘いは苦しみであり、昔の生活を葬り去ることであり、そして新しい人生の始まりだった。ジェシカの復活―暗く、苦痛に満ちた日々から蘇り、希望に満ちた光輝く未来と満ち足りた日々を取り戻した。友情と教育の持つ新たな可能性を胸に、ジェシカは生まれ変わった。

 

希望があれば、変わることができる。ジェシカの人生のように、個々の人生を変えることもできる。この社会の何千もの人生についても同じだ。社会悪や不当な行為、あらゆる痛みや苦しみが存在する暗闇の中から、希望が変化をもたらし、癒しを可能にする。残忍な独裁者はその傲慢さゆえに見捨てられ、ないがしろにされていた人々は力を取り戻し、人生を再び生きるために立ち上がる。

 

それは、ナザレ人福音書にあるメッセージである。指導者や長老、民衆から排除されたことで、極めて清廉潔白な人格者であったイエスは不当な咎めを受け、濡れ衣を着せられ、訴えられ、死刑に処せられた。イエスは、真実、正義、人としての尊厳そして万人の、とりわけ子どもや女性たちの権利について説いた。平等と分かち合うことを説き広め、偽善、搾取、そして弾圧を糾弾した。変わること、そして不当な行為を終わらせることを、声をあげて求めた。しかしながら、他者を思い、弱い者、貧しい者、愛を求める者たちを癒し支え、許しを請うものを許し、尊い生き方を貫いたイエスは、罪人として裁かれ、有罪を宣告され、残酷非道な死をもたらす道具にはりつけにされた。

 

その働きかけは完全な失敗に終わり、信者たちは散り散りとなり、使命は果たせず、そして世の中の変化に終止符が打たれた。おそらくは誰もがそう思っていたその時も、希望の灯はともり続けていた。イエスは生きていた。信者たちの思想、想像、感情そして信仰の中で生き続けていた。互いに殺し合い、傷つけ合い、苦しめ合うのではなく、互いに愛し合うことができれば、幸福な日々が訪れると約束したイエスの力強く、恍惚を誘う言葉は、現実となる。万人の平等と尊厳

が守られた世界は、不可能ではない。冬の真っ只中に現れるユキノハナのように。

 

ジェシカは自分の存在を信じるようになった。そして信者たちと同様に、希望を持ち、新しい人生を歩んだ。それは、ナザレ人の示した真の価値に鼓舞された人々が、一番苦しい時期にあったジェシカに勇気と支え、思いやる気持ち、友情、そして安らぎを与えたからに他ならない。

 

 

 


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